B-SELSで「A Hard Day’s Night」の南ローデシア盤を買った話は以前ここに書いたが、好きなものは徹底的に極めないと気がすまない性格の私は、ビートルズの他のアルバムの南ロー盤も手に入れて聴いてみたいと思い、ネット上をくまなく検索してみた。
まずeBayを見ると「Help!」と「Rubber Soul」の2枚が出ていたが、前者は£700(約98,000円)という人をバカにしたようなボッタクリ価格で論ずるにも値しない。後者はVGで$80という手頃な値段が付いていて一瞬 “おぉ、これはエエやん!” と色めき立ったのだが、よくよく商品説明を読んでみると occasional skips(数ヶ所針飛びする)とか very bad pressing quality(プレスのクオリティが劣悪)とか結構ボロクソに書いてある(笑) 「Rubber Soul」の南ロー盤ってどんな音がするんやろ?という興味はあるが、かと言って数ヶ所針飛びするのが分かっている劣悪プレス盤に1万円も出すほどおめでたい人間ではない。
やっぱりアカンか... と思いながら次に Discogs で南ロー盤をチェックしてみたところ、驚いたことに「Help!」の VG盤が1枚だけ、何と$60で出ているではないか! $60って、さっき eBay で見た同タイトルの1/15以下やん... まさか0を一つ付け忘れたわけでもあるまいし、どーせ再発盤やろ... とも思ったが、ひょっとしたらひょっとするかもと考えてセラーにメールして写真を送ってもらったところ、eBay の £700盤と全く同じレーベル・デザインで、どこをどう見ても本物のオリジナル盤っぽい。これはめちゃくちゃラッキーや!と小躍りしながら私は ORDER をクリックした。
届いた盤はずっしりと重く、レーベルは濃紺のクラシック・パーロフォンで(←「A Hard Day’s Night」は黒パロだった...)、60年代プレスの南ロー・オリジナル盤で間違いない。実際に針を落としてみると、スパーン!と竹を割ったようなドライなサウンドがスピーカーから迸り出てきてビックリ。「Help!」のUK盤は音がこもっていてイマイチだが、独自マトのこの南ロー盤はひと味もふた味も違うハードボイルドな音が楽しめて大喜びだ。A③「You’ve Got To Hide Your Love Away」の後半部で1ヶ所だけ針飛びするのが玉にキズだが、それを除けばVGどころか余裕でExを付けれるくらい盤質も良く、これで$60なら御の字だ。私は南ロー盤の素晴らしさを教えてくださったSさんに聴いていただこうと思い、B-SELSにこのレコードを持ち込んだ。以下、Sさんとの会話;
私:今日は前に言うてた「Help!」の南ローデシア盤持って来ましたで。
Sさん:$60ってすごく良い買い物しはりましたね。普通ならもっとしますよ。
私:はい、音もエエんでめっちゃ気に入ってます。でもA③で1ヶ所針飛びしますねん。
Sさん:じゃあ最初にそこを見てみていいですか? 上手くいけば直せるかもしれません。
私:ホンマですか! ぜひお願いします。
Sさん:(2~3分ちょこちょこっと盤面をいじって)じゃあいきましょうか。
私:えっ、もう直ったんですか... 私もやってみたんですけどあきませんでしてん。さすがはレコードのプロ! ホンマにありがとうございます!!!
Sさん:斜めキズでした。もちろん上手くいかない場合もありますし、余計なキズをつけてしまう可能性もあるので、それを了承していただける場合にしか出来ませんけどね。
私:そんなんダメ元ですやん。失うモン何もないですからね。あぁ、めっちゃ嬉しー(^o^) じゃあ聴きましょう。
Sさん:(A①を聴き終わったところで)いいですねぇ... 伸び伸びした独自の音ですね。
私:めっちゃドライというか硬質というか... ヴォーカルが生き生きと聞こえます。以前こちらでいただいた「A Hard Day’s Night」の南ロー盤と同傾向のサウンドですね。
Sさん:ギターの音が伸びやかでメタリック。ちょっとこもりがちなUK盤の音とは違うカラッとしたドライなサウンドで、映画に出てきた南の島のイメージにピッタリの音ですね。
私:上手いこと言わはりますね。このB①「Act Naturally」なんかその特徴が一番良く出てると思います。
Sさん:そうそう、カントリーに合ってますね。
私:もうキレッキレですやん。
Sさん:今のB③「You Like Me Too Much」もかなり良いと思いますよ。
私:「A Hard Day’s Night」や「Help!」のような煌びやかでポップなビートルズ映画曲にピッタリの音作りです。
Sさん:B⑤「I’ve Just Seen A Face」のキレが良いですね。
私:スピード感のアップを体感できますよね。
Sさん:B⑥「Yesterday」も素晴らしい。
私:このB⑦「Dizzy Miss Lizzy」なんかもう “ここまでやるか!” と思えるくらいこの曲のキモである喧騒感が上手く出てますね。う~ん、コレは参った...
Sさん:ギターの高音が煌びやかでロックな音がしてますね。
私:独自マトの盤ってこういう拾い物があるから楽しいです。
Sさん:(レコードのデッドワックス部分を指差しながら)マトと言えばここに持ち主の名前が彫ってあるでしょう? 最初はエンジニアの名前かと思いましたよ。
私:あっ、ホンマや。これ、Phil & Ronnie みたいな筆跡ですね。めっちゃ上手いこと彫ってあるから全然気ぃ付きませんでしたわ。
Sさん:裏ジャケにペンで同じ名前が書いてあったので...
私:なるほど、よぉ見てはりますなぁ... 私は前所有者の書き込みなんか完全スルーですわ。
まずeBayを見ると「Help!」と「Rubber Soul」の2枚が出ていたが、前者は£700(約98,000円)という人をバカにしたようなボッタクリ価格で論ずるにも値しない。後者はVGで$80という手頃な値段が付いていて一瞬 “おぉ、これはエエやん!” と色めき立ったのだが、よくよく商品説明を読んでみると occasional skips(数ヶ所針飛びする)とか very bad pressing quality(プレスのクオリティが劣悪)とか結構ボロクソに書いてある(笑) 「Rubber Soul」の南ロー盤ってどんな音がするんやろ?という興味はあるが、かと言って数ヶ所針飛びするのが分かっている劣悪プレス盤に1万円も出すほどおめでたい人間ではない。
やっぱりアカンか... と思いながら次に Discogs で南ロー盤をチェックしてみたところ、驚いたことに「Help!」の VG盤が1枚だけ、何と$60で出ているではないか! $60って、さっき eBay で見た同タイトルの1/15以下やん... まさか0を一つ付け忘れたわけでもあるまいし、どーせ再発盤やろ... とも思ったが、ひょっとしたらひょっとするかもと考えてセラーにメールして写真を送ってもらったところ、eBay の £700盤と全く同じレーベル・デザインで、どこをどう見ても本物のオリジナル盤っぽい。これはめちゃくちゃラッキーや!と小躍りしながら私は ORDER をクリックした。
届いた盤はずっしりと重く、レーベルは濃紺のクラシック・パーロフォンで(←「A Hard Day’s Night」は黒パロだった...)、60年代プレスの南ロー・オリジナル盤で間違いない。実際に針を落としてみると、スパーン!と竹を割ったようなドライなサウンドがスピーカーから迸り出てきてビックリ。「Help!」のUK盤は音がこもっていてイマイチだが、独自マトのこの南ロー盤はひと味もふた味も違うハードボイルドな音が楽しめて大喜びだ。A③「You’ve Got To Hide Your Love Away」の後半部で1ヶ所だけ針飛びするのが玉にキズだが、それを除けばVGどころか余裕でExを付けれるくらい盤質も良く、これで$60なら御の字だ。私は南ロー盤の素晴らしさを教えてくださったSさんに聴いていただこうと思い、B-SELSにこのレコードを持ち込んだ。以下、Sさんとの会話;
私:今日は前に言うてた「Help!」の南ローデシア盤持って来ましたで。
Sさん:$60ってすごく良い買い物しはりましたね。普通ならもっとしますよ。
私:はい、音もエエんでめっちゃ気に入ってます。でもA③で1ヶ所針飛びしますねん。
Sさん:じゃあ最初にそこを見てみていいですか? 上手くいけば直せるかもしれません。
私:ホンマですか! ぜひお願いします。
Sさん:(2~3分ちょこちょこっと盤面をいじって)じゃあいきましょうか。
私:えっ、もう直ったんですか... 私もやってみたんですけどあきませんでしてん。さすがはレコードのプロ! ホンマにありがとうございます!!!
Sさん:斜めキズでした。もちろん上手くいかない場合もありますし、余計なキズをつけてしまう可能性もあるので、それを了承していただける場合にしか出来ませんけどね。
私:そんなんダメ元ですやん。失うモン何もないですからね。あぁ、めっちゃ嬉しー(^o^) じゃあ聴きましょう。
Sさん:(A①を聴き終わったところで)いいですねぇ... 伸び伸びした独自の音ですね。
私:めっちゃドライというか硬質というか... ヴォーカルが生き生きと聞こえます。以前こちらでいただいた「A Hard Day’s Night」の南ロー盤と同傾向のサウンドですね。
Sさん:ギターの音が伸びやかでメタリック。ちょっとこもりがちなUK盤の音とは違うカラッとしたドライなサウンドで、映画に出てきた南の島のイメージにピッタリの音ですね。
私:上手いこと言わはりますね。このB①「Act Naturally」なんかその特徴が一番良く出てると思います。
Sさん:そうそう、カントリーに合ってますね。
私:もうキレッキレですやん。
Sさん:今のB③「You Like Me Too Much」もかなり良いと思いますよ。
私:「A Hard Day’s Night」や「Help!」のような煌びやかでポップなビートルズ映画曲にピッタリの音作りです。
Sさん:B⑤「I’ve Just Seen A Face」のキレが良いですね。
私:スピード感のアップを体感できますよね。
Sさん:B⑥「Yesterday」も素晴らしい。
私:このB⑦「Dizzy Miss Lizzy」なんかもう “ここまでやるか!” と思えるくらいこの曲のキモである喧騒感が上手く出てますね。う~ん、コレは参った...
Sさん:ギターの高音が煌びやかでロックな音がしてますね。
私:独自マトの盤ってこういう拾い物があるから楽しいです。
Sさん:(レコードのデッドワックス部分を指差しながら)マトと言えばここに持ち主の名前が彫ってあるでしょう? 最初はエンジニアの名前かと思いましたよ。
私:あっ、ホンマや。これ、Phil & Ronnie みたいな筆跡ですね。めっちゃ上手いこと彫ってあるから全然気ぃ付きませんでしたわ。
Sさん:裏ジャケにペンで同じ名前が書いてあったので...
私:なるほど、よぉ見てはりますなぁ... 私は前所有者の書き込みなんか完全スルーですわ。