Quantcast
Channel: shiotch7 の 明日なき暴走
Viewing all articles
Browse latest Browse all 793

Out There Japan Tour 2015 Tokyo 28 [ピカデリーDVD] / Paul McCartney

$
0
0
 ポールの武道館関連ブート CD は色んなメーカーからここぞとばかりにリリースが相次ぎ、まさに百花繚乱の様相を呈しているが、その一方で映像アイテムは数えるほどしか出ていない。まぁ7月にスカパーの放送があることが分かっているだけに “中途半端なオーディエンス・ショットを出してもしゃあない” ということなのかもしれないが、そんな中で武道館ライヴDVDを立て続けに2種類も出してくれたのがご存じピカデリー・サーカス・レーベルである。前にも書いたようにこのレーベルに関しては賛否両論喧しいが、今回のポールのジャパン・ツアー全公演の CD と DVD の両方を出しているのはここだけである。さすがは自称 “ポールのスペシャリスト”... まさにユウゲンジッコウではないか!
 ピカデリーは5月初めの時点で2種類の DVD リリースを HP 上でアナウンスしていた。1枚は以前取り上げた本編CDにオマケとして付いていた DVD で数曲未収録、もう1枚が今日取り上げるフル・コンサート収録の “完全版” DVD だ。もちろん両方買いたいのはヤマヤマだったが、この DVD が出た5月末というのは LH から武道館 SC は出るわ、ドーム関係も押さえなアカンわ、EV ボックスも予約せなアカンわで、限られた予算の中でやり繰りしながらブートを買っている私としては同じレーベルから出る DVD 2種類を同時に買うというワケにはいかなかった。直感的にオマケ DVD の方が良さそうな気がしたのだが(←収録曲数が少ない上に映像的にも負けてたら出す意味ないでしょ?)、全曲収録という謳い文句には勝てず、私はとりあえずこの “完全版” の方を先に買うことにした。
 実際に観てみて良かった点としては、まず第一に手ブレ・ピンボケがほとんど無く非常に安定した映像だということ。興奮のるつぼと化したアリーナ席とは違い、スタンド席からの撮影ということで撮影しやすかったのかもしれないが、手ブレが気になる人にとっては重要なポイントだろう。
 映像と音のマッチングは文句ナシに素晴らしい。音声は例によってピカデリーの CD の音をシンクロさせてあるようだが、これが映像とめちゃくちゃ合っていてビックリ。ピカデリーの音作りは CD 単体で聴くよりも映像とセットで聴いた時の方が合うというのが面白いが(←多分リビングのソニー製スピーカーとの相性が抜群なのだろう...)、オーディエンス・ノイズすら臨場感アプに一役買っている感があり、音量を上げていけば武道館ライヴが目と耳で疑似体験できるのだ。又、ピカデリーのロゴマークは右下に目立たないように映っているので EV の US シリーズ BD-R みたいにロゴが邪魔して煩わしく感じることも無い。
 この DVD のコンセプトはステージ・ショット、要するに “ステージ全体をカバー” することだったようで、日頃ポールしか見ていない私としては「フォクシー・レディ」でのエイブたん全身全霊のプレイや「死ぬのは奴らだ」で楽しそうにグルグル回るブライアンなど、それまで気付かなかったメンバーの様子が観れたのは面白かったし、もちろんラスティのお約束ムーヴの数々がバッチリ観れるのもいい。相変わらずウィックスだけは目立たへんけど、いかにも “職人” っていう感じで渋いわ...(-。-)y-゜゜゜
 しかしモノには限度というものがあって、ステージ・ショットの “引いた” 映像が中心のこの DVD ではイマイチ興奮しないというのが正直なところ。要するに私が不満なのはポールのアップがあまりにも少なすぎるということだ。スタンド席からの撮影ということで仕方ない部分もあるかもしれないが、撮ろうと思えば下のようなクロース・ショットがちゃーんと撮れるのだ。 “あっ、寄った(^o^)丿” と思ったらすぐに “引いて” しまうようでは興醒めだ。
 しかもこの撮影者は曲が終わるたびにズームを駆使して客席やら天井やら(!)を撮っており、観ている方としてはストレスを感じざるを得ない。何故もっとどっしりと構えてポールのアップを撮り続けないのだろう? ファンはポールを観たいのであって客席(←「レット・イット・ビー」や「ヘイ・ジュード」の時の “光の演出” だけでエエやん...)や日の丸(←1回映したら十分です...)を観るために DVD を買うワケではないのだ。そういう意味で、少々の手ブレがあろうが曲数が少なかろうが、同レーベルから出たオマケ DVD の、アリーナ席からポールの表情までをも子細に捉えたクロース・ショットの方を繰り返し見てしまう。ということでこの完全版も悪くはないのだが、もしどちらか一方を選べと言われれば、今回のピカデリー同門対決は CD とセットで出たバージョンの方に軍配を上げたい。

↓ここから撮って...


↓ここまで迫れるというのに...


↓何故ここまで引くかなぁ...


↓困ったモンだ...

Viewing all articles
Browse latest Browse all 793

Trending Articles