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Channel: shiotch7 の 明日なき暴走
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Live at the 100 Club / The Jaded Hearts Club

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 このブログで2回にわたって特集してきた「Hey Bulldog」だが、ウチのレコード棚にはもう1匹、とっておきのブルドッグがいる。Jaded Hearts Club というグループの「Live at the 100 Club」というアルバムに入っていたやつがそれだ。私は90年代以降の洋楽は全くと言っていいほど聴いていないのでこのグループのことは名前すら知らなかったのだが、2年くらい前にたまたまネットでこのレコードの記事を目にし、大好きなロックンロール・クラシックスがズラリと並ぶその選曲に興味をそそられた。
 早速ググってみたところ、“Miles Kane(The Last Shadow Puppets), Nic Cester(Jet), Graham Coxon(Blur), Jamie Davis, Matt Bellamy(MUSE), Sean Payne(The Zutons)という超豪華なラインアップからなるカヴァー・バンド”と書いてあったのだが、この中の誰一人として名前も聞いたことがないし、所属しているグループ名も知らないものばかりというナイナイ尽くしなので、一体これのどこが “超豪華” なのか全く実感が湧かない。まぁ名前なんかどーでもえぇわいとYouTube で検索し、大好きな「Hey Bulldog」をイの一番に聴いてみたところ、これがもう実にロック魂溢れる演奏で、いっぺんに気に入ってしまった。
The Jaded Hearts Club - Hey Bulldog (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 元々はビートルズの「Sgt. Pepper's...」に引っ掛けた「Dr. Pepper's Jaded Hearts Club Band」という名前で活動していたという経緯もあってか、このレコードは「Hey Bulldog」以外にも「Money」「Please Please Me」「Bad Boy」「Back In The U.S.S.R.」「Twist And Shout」「Helter Skelter」と、全12曲中7曲がビートルズのロックンロール・カヴァーという優れもの。ビートルズの作品中でも特に “火の出るような” 激しいロックンロールをこよなく愛する私のような人間にとってはたまらないレコードだ。
The Jaded Hearts Club - Money (Live at The 100 Club)

The Jaded Hearts Club - Please Please Me (Live at The 100 Club) (Official Audio)

The Jaded Hearts Club - Back In The USSR (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 ビートルズ以外ではストーンズの「Paint It Black」やザ・フーの「My Generation」、クリームの「Sunshine Of Your Love」と、60年代を代表するバンドの極めつけの名曲をカヴァーしており、上記のビートルズも含めてその選曲のテイストがコワイくらいに私の好みと一致しているのも溺愛ポイント。カヴァーは何と言っても自分の好きな曲を好きな風に演ってくれるのが一番嬉しいものだ。
The Jaded Hearts Club - Paint It Black (Live at The 100 Club)

The Jaded Hearts Club - My Generation (Live at The 100 Club) (Official Audio)

The Jaded Hearts Club - Sunshine Of Your Love (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 こいつは絶対手に入れてやろうとディスコグラフィーを調べてみたら、このアルバムは2022年に黒いジャケットのアナログ・レコードでリリースされ、翌2023年のレコード・ストア・デイにグレーっぽい別ジャケで再発されたと書いてあったので、両者のマトリクスやら何やらを比較してみたところ、再発盤の曲数が2曲少ないことに気が付いた。「Twist And Shout」と「Bad Boy」が削られて全10曲入りになっていたのだ。何らかの大人の事情なのかもしれないが、よりにもよってジョンの名唱曲を2曲も削るなんて、ファンからしたら許しがたい暴挙である。後者が中古市場に安値でゴロゴロ転がっているのに対し、前者は出品数も少なく値段も一桁違いのプレミア価格になっているのもなるほどなぁと納得がいく。
 当然私の狙いは12曲入りの初回盤(ホワイト・ビニール仕様です)である。送料をケチって日本国内で探していたら(←最近はクソみたいな円安とセラーの質低下のために海外からレコードを買う気が失せた...)、たまたまHMVの通販で状態良好なブツが6,800円で出ていたので即決。まとめ買い価格適用で6,120円でこの垂涎盤を手に入れることができて嬉しかった。
The Jaded Hearts Club - Twist and Shout (The Beatles Cover) @ 100 Club, London - 3 June 2019

The Jaded Hearts Club - Bad Boy ( The Beatles Cover) @ 100 Club, London - 3 June 2019


 盤質はNMのピカピカ盤で、極上音質で痛快無比なロックンロールのアメアラレ攻撃を味わえる快感は筆舌に尽くしがたい。曲が終わったらすぐに次の曲が始まるという編集のおかげで畳み掛けるようにイケイケのアッパーな曲が続くので、アルバム1枚を一気呵成に聴き通して気がつけばアッという間に至福の35分が過ぎているという、真にあらまほしきレコードなのだ。

【おまけ】彼らのライヴにポールが飛び入り参加した時の映像を見つけました!
Paul McCartney 'I Saw Her Standing There' with The Jaded Hearts Club ft Muse Dom Howard on drums

Paul McCartney 'Helter Skelter' with The Jaded Hearts Club ft Muse's Dom Howard

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