昨日901さんと2025年最初のオフ会をやった。前回からまだ2ヶ月ちょっとしか経ってないのにめっちゃ久しぶりな感じ。今回のテーマは “ディフジャケ(別ジャケ)” 特集で、色々と面白い偶然が重なって2人とも大盛り上がりヽ(^o^)丿 ある程度音楽的嗜好が似通っていて尚且つ遠慮せずにマニアックな話がガンガン出来る音楽友達のありがたさを実感した一日になった。
私:前回は「アウトレイジ」教えていただいてありがとうございました。又アクション系映画の情報あったらお願いします。
901さん:僕も最初はたけしの映画なんかとバカにしとったんやけどね、たまたまBSでやってたのを見たらめちゃくちゃオモロいねん。それでたけし見直しましてん。あっ、そうそう、「イコライザー4」のことは知ってはる?
私:えっ、「4」あるんですか? デンゼル・ワシントンももう70歳やから「イコライザー」シリーズは一昨年の「3」で終わりって聞いてたんですけど。
901さん:YouTubeで「4」のトレイラー見ましたで。確かアジアか中東っぽいシーンがあったような気がするけど..
私:どれどれ、あっ、ホンマや。日本語っぽい看板が出てくるシーンありますわ。楽しみですね。
901さん:ホンマやね。じゃあ早速「ディフジャケ」いきましょか。まずは有名どころから...「Time Out」のオランダ盤なんやけど。
私:おぉ、これは珍しい! 初めて見ましたわ。
901さん:曲はもちろん「Take Five」で。ここで「Take Five」聴かしてもらうの初めてちゃうかなぁ。僕、オリジナルはモノでもってるんやけど、これはステレオなんでちょうどいいですわ。
私:やっぱりUS盤とは音作りがちゃいますね。いかにもヨーロッパ的な音というか... バランスも何か “ポール・デズモンド・カルテット” みたいな感じになってる。
901さん:このジャケットの写真見たことないでしょ? こういう写真を使うっていうのはさすがヨーロッパやね。これ、多分プレイバック聴いてるとこやろうけど、ジョー・モレロが一番態度でかいねぇ(笑)
私:ホンマや(大笑い)
901さん:これ、3~4年ほど前にヤフーで800円やったかなぁ... みんな知らんのやろね。
私:そら普通はスルーするでしょ、こんなの。ビートルズでもそうやけど、みんなオリジナル盤しか見てへんのとちゃいますか。
901さん:じゃあ次、Shiotchさん。
私:僕はマイルスの「Relaxin'」イタリア盤で。
901さん:このイタリアのジャケットは珍しいね。これエエわぁ。これって確かヴァンゲルダーの刻印あるやつちゃいましたかいな。
私:よくご存知で。
901さん:「Relaxin'」のディフジャケってフランスもあったよね。
私:はい、次に出しますよ。でもフランスよりこっちの方が珍しいです。
901さん:ジャケ違いっていうのはまさにヨーロッパのセンスやね。
私:色使いもエエですよね。小物の配置も考えたんでしょうね。
901さん:オリジナル盤を聴くのもええけど、こういうのも楽しいなって思うわ。
私:各国盤の楽しみはジャケットにあり、ですね。
901さん:じゃあ次はマイルス続きで「Kind Of Blue」のフランス盤を。
私:ほほう、これも珍しいですね。
901さん:このレコードはeBayでブラジルのセラーから買ったんやけど、ジャケ裏に持ち主の名前が書いてますねん。ブラジル人のニロさん... 1960年にフランスで買ったって書いてある... しかも当時の新聞の切り抜きまで付いてて、それが「死刑台のエレベーター」の記事なんよ。
私:それはめちゃくちゃ貴重な資料ですやん!
901さん:ですやろ? ブラジル人のニロさんがフランスで買ったレコードにフランスの新聞の切り抜きを挟んだままでブラジルのセラーに売って、それを今僕らが日本で聴いてるっていうのが何と不思議な感じがするなぁ...
私:65年かけて世界中を巡ってるわけか... 何かロマンを感じますね。
901さん:ホンマやねぇ...
私:で、901さんが終活か何かでこれをユニオンに売ったらそれを中国人が買うたりとかね。
901さん:ハッハッハ(と大笑い)。
私:これって盤だけフランス製でジャケットはオランダ製なんですね。
901さん:そうそう。フォンタナってオリジナル・ジャケットを踏襲してるのとこういうディフジャケとハッキリ分けてるよね。
私:僕はオリジナルよりこっちのほうが断然カッコ良いと思います。
901さん:そうやね。じゃあ次。
私:さっき言った「Relaxin'」のフランス盤です。
901さん:これもジャケットはオランダなんやね。アートーンか...
私:このアートワークもさすがヨーロッパっていう感じでセンスありますね。
901さん:“リラクシン” ってヨーロッパの人にとっては女性が寝そべってるイメージなんかな...(笑)
私:ハハハ、ホンマに(笑)
901さん:じゃあ次はブロッサム・ディアリーで。僕、この人のレコードそんなに持ってへんのやけど。このジャケ、オリジナルは写真ですねん。タイトル何やったかな...
私:「My Gentleman Friend」ですね。エエ感じのイラストですやん。
901さん:このイラスト・ジャケの方が好きですねん。日本盤の写真のヤツを持ってたんやけど、売っ払ってこれ買いましてん。
私:日本盤なんですね。今調べたらDiscogsにも載ってませんやん。
901さん:しかしアニタ・オデイとかやったらわかるけど、この人をわざわざジャケットを変えて出すってすごいと思うわ、日本コロムビア...(笑)
私:ホンマや(笑) じゃあ次はペギー・リーで。
901さん:それ10インチ?
私:いいえ、「Mink Jazz」のUK盤です。
901さん:珍しいネェ... “WORLD RECORD CLUB” って?
私:通販用専門レーベルです。
901さん:オリジナルはどんなジャケットのやつ?
私:これです。
901さん:あぁ、それか。なるほど。じゃあ僕も美女ジャケで。キャノンボールのリバーサイド盤「Cannonball Plays Bossa Nova」のオランダ・フォンタナ盤です。
私:これも初めて見ました。地味なオリジナル・ジャケなんかより断然こっちの方がエエですよ!
901さん:このレコードって、ジャズ・ファンからはバカにされてて、ボサノバ・ファンからはゲテモノ扱いされてるっていうホンマに気の毒な盤なんやけど(笑)、肩の力が抜けてて僕は大好きなんですよ。僕以外は誰も褒めへんけどね(笑)
私:パーカーのラテンやウィズ・ストリングスみたいなもんちゃいます?
901さん:うまいこと言うねぇ...
私:901さんの言いたいこと、すっごくよくわかりますよ。僕も世間の評価なんてクソ以下にしか思うてなくって、自分の気に入った音楽だけを聴いてますから。
901さん:Shiotchさんの言わはる通りやわ。キャノンボールとボサノバなんて合うとは誰も思わへんけどね... これがエエんよ。バックはセルジオ・メンデス... 一流やね。
私:めっちゃ合うてますやん。
901さん:これ、キャピトル盤も持ってるんやけどね。このボサノバはスタン・ゲッツよりエエと思うわ。聴いてたら気持ちエエんですよ。
私:キャノンボールって “パーカーの後継者” とか “ファンクの卸商人” とか色々言われてますけど、本人にしたらこんな風にボサノバのリズムに乗って気持ち良く吹いてる時が一番楽しいのかもしれませんね。
901さん:このモデルの人とキャノンボールの組み合わせって他にもいくつかあるんやけど、ジャズ・ファンなんてこのジャケット見ただけでバカにするよね。
私:ジャズ・ファンって特にオリジナル盤信仰が強いですからね。僕は音さえ良ければ綺麗なオネーチャンが映ってるセクシー・ジャケの方がエエわ。
901さん:ハハハ... こんな話できるの、ここだけやわ。フォンタナ盤でこんなに盛り上がれるなんて! (つづく)